鼻毛の錬金術師

同人誌にしきれない有り余る妄想をメモ的に晒していたんだけど、最近はすっかり枯れてます。 でも必要なんですよ。 「王さまの耳はロバの耳」って叫ぶ為の穴が。

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東京ホーエド温泉

  1. 2006.
  2. 05.
  3. 04
  4. (Thu)
  5. 02:37
カポーーーーン…
エドワードは風呂に入っていた。
何故か父と共に。
ここは東京湾に面した小さな露天風呂。
風呂は結構好きだし、ゆっくり浸かる派なのに
今は出たくてたまらない。
こんなに気まずい風呂は初めてだ。

「エドワード、もう少し、その…近くに来ないか」
「えっ…」
やはりこの距離は微妙だったろうか。
岩で作った浴槽の中心に親父が居る。
そこからおよそ2m。縁に寄りかかるでもなく、親父の隣でもなく、
何だか居心地が悪いまま、どうしたらいいのか解らず座ってしまった場所。
近づくのが怖い。親父の言葉を断るのも怖い。
いつものように悪態をつくのも、
なぜか背中を見せられると出来なくて…
広くて少し寂しい、親父の背中。
親父?親父だって…?親らしい事を何一つしなかったこの男を、
何故こんなにも父親として意識しているのか。
自分が嫌になる。
怖いと思っている自分も嫌。
なんだか色んな嫌な気持ちがグルグルと回って、わからない。
…ポチャン。
うつむいた瞬間、頭に巻いていたタオルが落ちた。
濡れた金髪が湯につかり、ふわふわと揺れている。
やばい、気配が近づいてくる。
「誰も来ないから、髪を梳いてもいいだろう」
すぐ隣に親父が。それだけで鼓動が高鳴る。のぼせているのだと思いたい。この汗も。
「私は、こうするのが好きなんだが」
そう言うと親父は、湯に浮いている俺のタオルを手に取り、俺の肩にかけた。
あからさまに肩がビクっと震える。
…あっ、今のはマズった。そう思い親父を見ると、曇ったメガネで表情が読めない。
親父は…悲しい目をしているのだろうか。
「メガネ…取ったらどう…ですか」
「ああ、そうだな。全然気付かなかった」
緊張感に耐え切れず言ったのに、親父は飄々とした口調で言い、メガネを浴槽の縁に置いた。
「ふっ。あんた、マヌケだな」
「ああ、息子に似たんだろうな」
「何だよそれ。意味わかんねーよ」
よかった。少し普通になれた。
親父は俺にしたのと同じように、タオルを濡らして自分の肩にかけた。
親父の髪も、湯に漂っている。
同じ色…いや、やっぱり親父の方が少し濃い茶かな。
縁に寄りかかり、二人で並んでいる。
他の人が見たら、どこからどう見ても普通の親子だろう。
毎日一緒に暮らしている、普通の…

「エドワード」
「何?」
急に話しかけられて、またしても構えてしまった。
「こういうの、初めてだな」
「う、うん。そうだ…な」
「恥ずかしいんだが、こういう時どうしたらいいのか解らなくてね」
「親父…」
「………!」
「?」
「エドワード、今…親父って…」
「あっ」
口を押さえて親父の方を見て、ビックリした。
親父が…泣いている。
見開いた目から雫が落ち、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「親父…っ、じゃねえ、て、てめぇ」
「いいんだ、エドワード…一回で、いいんだ。一回言って、もらいたかった」
いつもの親父の飄々とした態度はどこへ行ってしまったのだろう。
こんな自然に笑う人なのか。
俺の脳裏に母さんの顔がよぎった。
きっと母さんも、こんな親父の顔を見たのだろう。
それはいつ…?結婚した時?俺が、生まれた時…?
「ありがとう、エドワード」
何だか俺は、突っ張ってる自分が恥ずかしくて、子供っぽくて…
でもでも俺だって色々大変だったんだ。なんだよ俺…
なんだか俺が、親父に酷い事してたみたいじゃん…
俺は、深く湯につかり、タオルで顔を拭った。



…ていうのを想像しませんか。東京大江戸温泉。

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COMMENT

うわっ

ホーエドたよ!いつパパが変質者になるかと思ったら、オチもなく、いい話で終わってるよ。(先入観)

ちゅうかジビコちゃん小説書けるじゃん。
じゃ六月のペーパーは、ドラクマ温泉物語にしますか?(笑)

親子でガッツリはちょっとネ、

J-WAVEとかにありがちなドラマ風CMを目指してみました(笑)
父の変態化はちょっと考えたけど、多分岩場の陰からホーパパを狙っているスナイパーが何人かいるので…
あ、スナイパー視点で書いたら全く別物で楽しいかも。
セットでお楽しみ下さい、みたいな。
どんなセットだ…

ああっ!六月のペーパーなんて全然何も考えてなかった!!(爆)
わわわ、私こんなトコにチョロチョロ書くので精一杯ですよぅ!
ストーリーもの書ける人って凄ぇよマジで(汗)

  • 2006.05.05
  • 13:50
  • | ジビコ@直江津のちょっと手前 URL [Edit]
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ジ ビ コ

Author:ジ ビ コ
妄想が止まらない困ったさんです。
解析の結果、私の35%は無能で出来てるらしいです。
他人に危害は加えませんので、どうぞよろしくお願いします。
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初めての方、大歓迎。
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微妙に同人活動中。
ハボロイです。
「白き焔」というサークルに、寄生虫っぽく身を寄せて居ます。

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